Japanese
English
論述
農作業が退行期骨粗鬆症に与える影響
Effects of Farming Work on Osteoporosis in the Elderly
遠山 晴一
1
,
冨田 文久
1
,
杉原 進
2
,
松浦 浩司
2
,
葛巻 裕
2
,
舛岡 隆志
2
,
山岸 孝弘
2
,
長井 靖仁
3
Harukazu Tohyama
1
1厚生連倶知安厚生病院整形外科
2厚生連倶知安厚生病院放射線技術部門
3厚生連倶知安厚生病院第2内科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kutchan Kohsei Hospital
キーワード:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
DXA
,
dualenergy X-ray absorptiometry
,
farming
,
農作業
Keyword:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
DXA
,
dualenergy X-ray absorptiometry
,
farming
,
農作業
pp.705-709
発行日 1996年6月25日
Published Date 1996/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901922
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抄録:農作業が退行期骨粗鬆症に与える影響を調べるために,60歳以上の女性100例にdualenergy X-ray absorptiometryを用いた橈骨遠位部の骨塩計測を含む横断研究を行った.日光被曝時間に関しては,農作業従事群(n=36)が5.7±2.5時間/日,非従事群(n=64)が1.6±1.9時間/日と従事群が有意に長かった(P<0.01).骨折頻度は従事群で25%,非従事群で31%と両群間に有意差を認めなかった(P=0.51,検出力60%).橈骨骨塩量は従事群と非従事群の間には有意差は認められなかった(P=0.81,検出力82%).また,骨塩量が健常女性33歳の平均値より-2.5標準偏差以下の骨塩減少を示す者は従事群72%,非従事群73%であり,その頻度に有意差を認めなかった(P=0.90,検出力89%).したがって,長時間の日光被曝を有する農作業従事者においても,非従事者と同様の骨粗鬆症の予防および治療が必要であると考えられた.
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