Japanese
English
臨床経験
股関節に発生した色素性絨毛結節性滑膜炎に対して関節温存手術を行った1例―大腿骨頭回転骨切り術の進入法を用いて
A Case Report of Pigmented Villonodular Synovitis of the Hip Treated by Synovectomy
藤岡 幹浩
1,2
,
久保 俊一
1
,
松尾 健志
1
,
田久保 興徳
1
,
澤田 恒平
1
,
平澤 泰介
1
,
土橋 康成
3
Mikihiro Fujioka
1,2
1京都府立医科大学整形外科学教室
2愛生会山科病院整形外科
3京都府立医科大学付属病院病理部
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
pigmented villonodular synovitis
,
色素性絨毛結節性滑膜炎
,
hip joint
,
股関節
,
synovectomy
,
滑膜切除
Keyword:
pigmented villonodular synovitis
,
色素性絨毛結節性滑膜炎
,
hip joint
,
股関節
,
synovectomy
,
滑膜切除
pp.331-335
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901866
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抄録:股関節に発生した色素性絨毛結節性滑膜炎の1症例を経験した.症例は42歳の男性で,骨破壊の程度は中等度であり関節軟骨はよく保たれていた.病巣掻爬を行って関節機能を温存する術式を選択した.寛骨臼窩・円靱帯付着部等を含めて病巣掻爬を完全に行うために大腿骨頭を脱臼させた.その際,大腿骨頭の阻血性壊死を防ぐ目的で大腿骨頭回転骨切り術に準じた進入法を用いた.この方法により大腿骨頭の栄養血管を温存しつつ,直視下に寛骨臼および大腿骨頭の病巣掻爬を行うことが可能であった.現在,術後5年を経過しているが再発は生じていない.侵襲自体は比較的大きいが股関節の温存という点から考えれば本法は有用な進入法と考える.
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