Japanese
English
臨床経験
血管柄付き肋骨移植で治療した感染性脊椎炎の1例
Vascularized Rib Graft for Vertebral Osteomyelitis
宮本 雅友
1,2
,
井戸 一博
1
,
坪山 直生
1
,
斎藤 聡彦
1
,
清水 克時
1
,
水野 浩
3
Masatomo Miyamoto
1,2
1京都大学医学部整形外科
2公立豊岡病院
3京都大学胸部疾患研究所外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
vertebral osteomyelitis
,
脊椎炎
,
vascularized rib graft
,
血管柄付き肋骨移植
,
surgery
,
手術
Keyword:
vertebral osteomyelitis
,
脊椎炎
,
vascularized rib graft
,
血管柄付き肋骨移植
,
surgery
,
手術
pp.103-106
発行日 1996年1月25日
Published Date 1996/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901822
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:局所の血行が不良と予想される第8,9胸椎感染性脊椎炎に対して病巣掻爬および血管柄付き肋骨移植(vascularized rib graft)による後方前方固定術を行い,良好な結果を得た.症例は65歳男性.主訴は背部痛,左季肋部痛,既往歴に糖尿病,直腸癌があった.入院時,理学的所見では脊髄圧迫症状は認めなかったが,血液学的所見では炎症所見を呈しており,単純X線像で第8,9胸椎に限局した骨破壊像と後弯変形がみられたため,病巣掻爬および後方前方固定術を行った.骨移植による前方固定に際し,転移性脊椎腫瘍の診断にて既に局所放射線治療を受けていたため,移植床の血行が不良であることが予想されたのでvascularized rib graftを選択した.術後,左側第7肋間神経領域に知覚鈍麻が残存したが背部痛と左季肋部痛は消失し,血液学的にも炎症所見は消失した.術後7ヵ月の現在,特に問題なく経過良好である.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.