Japanese
English
臨床経験
頚髄脂肪腫の1例
Intradural Cervical Lipoma : A Case Report
仲俣 岳晴
1
,
四方 實彦
1
,
多田 弘史
1
,
清水 和也
1
,
田中 千晶
1
,
戸口田 淳也
1
,
高橋 真
1
,
長谷部 啓司
1
Takeharu Nakamata
1
1京都市立病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto City Hospital
キーワード:
脊椎
,
spine
,
頚椎
,
cervical spine
,
腫瘍
,
tumor
,
脂肪腫
,
lipoma
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
Keyword:
脊椎
,
spine
,
頚椎
,
cervical spine
,
腫瘍
,
tumor
,
脂肪腫
,
lipoma
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
pp.1429-1432
発行日 1995年12月25日
Published Date 1995/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901798
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抄録:34歳男性に生じた頚髄脂肪腫に対し,CUSAを用いた可及的切除を行い,症状の改善が得られた.主訴は項部痛および両上肢への放散痛で,外傷を契機に発症した.MRI,CTMにてC5,C6レベルの脊髄背側に脂肪腫に特徴的な像を認め,術前診断が可能であった.強い疼痛に比し,神経学的には四肢腱反射の軽度亢進と左下腿の軽度知覚低下を認めるのみであった,術後一過性に四肢知覚低下および膀胱直腸障害を来したが,その後比較的速やかに回復し,上肢への放散痛も消失した.脊髄脂肪腫は全脊髄腫瘍の約1%と報告されているように比較的稀な疾患である.これらの多くは脊髄背側の軟膜下に存在し,腫瘍腹側では脊髄との境界が不明瞭となっている.手術的治療については,椎弓切除による除圧のみにとどめるべきとの考え方もあるが,近年ではCUSAやLaserの開発により,積極的かつ愛護的な切除を行うことも可能となってきている.
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