Japanese
English
臨床経験
胸椎部硬膜外血管腫の1例
A Case Report of Spinal Epidural Cavernous Angioma
四方 實彦
1
,
三河 義弘
1
,
赤木 将男
1
,
笠原 勝幸
1
,
松本 学
1
,
山室 隆夫
1
,
山辺 博彦
2
Jitsuhiko Shikata
1
1京都大学医学部整形外科学教室
2京都大学医学部中央検査部病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
脊髄硬膜外血管腫
,
spinal epidural angioma
,
脊髄硬膜外血腫
,
spinal epidural hematoma
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
,
脊椎
,
spine
Keyword:
脊髄硬膜外血管腫
,
spinal epidural angioma
,
脊髄硬膜外血腫
,
spinal epidural hematoma
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
,
脊椎
,
spine
pp.939-942
発行日 1986年8月25日
Published Date 1986/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907465
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抄録:脊髄硬膜外血管腫は比較的稀な疾患で,その中でも脊髄硬膜外単独発生例の報告は少ない.本症はまた硬膜外血腫の原因となることも知られており興味深い疾患である.症例は41歳,男性,主訴は背部痛,歩行障害であった.突然激しい背部痛と側胸部から前胸部への放散痛で始まり第4胸髄節以下の知覚障害,両下肢筋力低下,痙性歩行,膀胱直腸障害も出現した.症状は寛解,増悪を繰り返しながら悪化し,入院手術となった,ミエログラフィー,CTMで脊髄は左後側方より前方に圧迫されていた.椎弓切除術を施行し,顕微鏡下に脊髄硬膜外の器質化した瘢痕中に埋もれて存在した血管腫を摘出,病理組織学的に海綿状血管腫と診断された.術前の症状は血管腫からの頻回の出血,血腫形成により増悪,血腫の吸収器質化により寛解を繰り返したものと思われる.術後順調な回復をみて1年7ヵ月の現在完治している.
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