Japanese
English
臨床経験
先天性脊椎骨端異形成症成人例の臨床的特徴
Clinical Features of Adult Spondyloepiphyseal Dysplasia Congenita
西山 正紀
1
,
長倉 剛
1
,
二井 英二
1
Masaki Nishiyama
1
1三重県立草の実リハビリテーションセンター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Mie Prefectural Kusanomi Rihabilitation Center
キーワード:
spondyloepiphyseal dysplasia congenita
,
先天性脊椎骨端異形成症
,
adult
,
成人
Keyword:
spondyloepiphyseal dysplasia congenita
,
先天性脊椎骨端異形成症
,
adult
,
成人
pp.339-343
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100665
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抄録:先天性脊椎骨端異形成症(以下SEDCと略す)は,出生後より体幹短縮型小人症を呈し,脊椎,四肢近位骨端部に著明な病変を持つ.今回われわれはSEDCの成人例4例を経験したので,その臨床的特徴を文献的考察を加えて報告する.症例は男性2例,女性2例.年齢は29~55歳(平均43.0歳)で,身長は93.8~131.3cm(平均114.1cm)と低身長であった.このうち,身長120cm以下,-7SD以下の高度な低身長を示す3症例は,すべて環椎レベル脊柱管前後径が10mm以下で,そのうち2例が脊髄症状を呈していた.また,この高度な低身長を示す3症例のうちの2例では,大腿骨頭がほぼ消失し,両股関節の完全脱臼を認めた.SEDCのなかでも,著明な低身長を示す症例は重症例と考えられ,内反股のみならず,骨頭消失,股関節脱臼などの著明な股関節病変,環軸関節脱臼,脊柱側弯症などの合併症を伴いやすく,特に脊髄症状に注意を払う必要があると思われた.
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