Japanese
English
臨床経験
特発性脊髄髄内出血の1例
Spontaneous Hematomyelia : A Case Report
牧田 聡夫
1,2
,
鎌田 修博
1
,
松本 隆志
1
,
丸岩 博文
1
,
加藤 満子
1
,
名倉 武雄
1
,
山中 芳
1
Akio Makita
1,2
1静岡赤十字病院整形外科
2現:川崎市立川崎病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shizuoka Red Cross Hospital
キーワード:
髄内出血
,
hematomyelia
,
急性脊髄麻痺
,
acute spinal palsy
,
磁気共鳴映像法
,
MRI
,
magnetic resonance imaging
Keyword:
髄内出血
,
hematomyelia
,
急性脊髄麻痺
,
acute spinal palsy
,
磁気共鳴映像法
,
MRI
,
magnetic resonance imaging
pp.973-976
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901702
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抄録:今回われわれは肩甲間部痛で発症し,その後急速に四肢麻痺に至った特発性脊髄髄内出血の1手術例を報告する.症例は43歳男性.肩甲間部痛で発症し,発症2週後両上肢,体幹臍以下のしびれ,右手握力低下が出現した.発症3週後MRIを施行し,C6-7高位にT1,T2強調画像にて高信号域を認め,脊髄髄内出血が疑われ精査入院予定であったが,発症4週後急激に麻痺が進行し四肢麻痺となったため緊急手術となった.C6-7高位でミエロトミーすると中心部に新旧混在する出血巣があり,周囲の灰白質は融解軟化し,壊死と思われた.術後上肢の麻痺は回復したが,両下肢の麻痺は改善しなかった.これまでの報告例同様麻痺進行後では術後に重篤な後遺症を残すことが多いため,MRIにて本疾患が疑われた場合,麻痺症状が軽度であっても,できれば軽度なうちに早急に手術を施行すべきである.
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