Japanese
English
論述
骨肉腫の肺転移防止およびその治療の検討
Studies for Prevention and Treatment of Lung Metastasis in Osteosarcoma
石田 俊武
1
,
大向 孝良
1
,
高見 勝次
2
,
国吉 裕子
2
,
家口 尚
2
,
奥野 宏直
3
,
石川 博通
3
,
林 俊一
4
,
田中 治和
5
Toshitake Ishida
1
1大阪社会医療センター付属病院整形外科
2大阪市立大学医学部整形外科学教室
3日生病院整形外科
4大阪市立総合医療センター整形外科
5愛染橋病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Socio-Medical Center
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
肺転移
,
neoplasm lung metastasis
,
手術療法
,
surgery
,
operative
,
化学療法
,
antineoplastic agents
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
肺転移
,
neoplasm lung metastasis
,
手術療法
,
surgery
,
operative
,
化学療法
,
antineoplastic agents
pp.807-813
発行日 1995年7月25日
Published Date 1995/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901673
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抄録:骨肉腫の肺転移防止および肺転移巣に対する治療について検討した.対象とした肺転移症例は,1970(昭和45)年から1981(昭和56)年までの間の23例(I群)と,1982(昭和57)年から1992(平成4)年までの間の18例(II群)の計41例である.転帰は,I群の23例は全例死亡し,II群の18例は,内6例が肺転移巣手術後生存中である.検討の結果,肺転移発見時期が遅いほど,肺転移発見以後の生存期間が両群ともに長かった.原発巣手術後の化学療法は,施行例の方が非施行例より,肺転移発見時期がやや遅かった.肺転移巣に対する手術施行例と非施行例との肺転移発見以後の生存期間は,I群で施行6例が非施行17例より約2.6倍長く,II群で施行15例が非施行3例より約3.5倍長かった.肺転移巣に対する化学療法は,1群中の2例でpartial responseを示しただけで,肺転移巣発見以後の生存期間を延長する結果は得られなかった.したがって,原発巣に対する治療中の化学療法,肺転移巣に対する手術が有用である.
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