Japanese
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特集 上位頚椎疾患―その病態と治療(第23回日本脊椎外科学会より)
頚椎片開き式椎弓形成術の問題点―術後神経根麻痺に対するわれわれの工夫
Risk Factors and Prevention for C5 Nerve Root Palsy after Expansive Open Door Laminoplasty for Cervical Spondylotic Myelopathy and OPLL with Microcervical Foraminotomy by Operating Miocroscope
馬場 逸志
1
,
住田 忠幸
1
,
石田 了久
1
,
真鍋 英喜
1
,
山本 健之
1
,
河越 宏之
1
,
宮内 晃
1
,
伊東 祥介
1
,
佐々木 浩文
1
Itsushi Baba
1
1広島市立安佐市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiroshima City Asa Hospital
キーワード:
後方アプローチ
,
posterior approach
,
脊髄根
,
spinal nerve roots
,
マイクロ・サージェリー
,
microsurgery
Keyword:
後方アプローチ
,
posterior approach
,
脊髄根
,
spinal nerve roots
,
マイクロ・サージェリー
,
microsurgery
pp.499-505
発行日 1995年4月25日
Published Date 1995/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901614
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抄録:片開きによる頚椎椎弓形成術はオープン側が左右いずれからでも侵入出来る利点を持っている.しかし,オープン側に生ずる術後のC5神経根麻痺が未解決の問題点として挙げられている.当科では頚椎症性脊髄症,後縦靱帯骨化症に対し手術用顕微鏡下に患側より片開き椎弓形成術を施行してきた.術後C5神経根麻痺を生じたのは281例中3例(1.07%)である.顕微鏡下の神経根嚢部所見から術後C5根麻痺の病態は,従来から指摘されている骨性の圧迫,tethering等に加えて軟部組織の関与が示唆された.麻痺の発生は軟部組織を含めた顕微鏡下の除圧に配慮することで,その頻度を減少出来ると推定している.本論文の目的は片開き椎弓形成術時のオープン側の手術用顕微鏡下の“神経根嚢所見”から,術後C5神経根麻痺の病態と危険因子を検討し,その対策について報告する.
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