Japanese
English
論述
後縦靱帯骨化症の成因について―最近の研究成果と将来の展望
Pathogenesis of Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament: Recent Progress and the Future Potential
酒匂 崇
1
,
武富 栄二
1
,
松永 俊二
1
,
山口 正男
1
,
今村 健志
1
,
古賀 公明
1
,
園田 俊郎
2
,
吉田 浩己
3
Takashi Sakou
1
1鹿児島大学医学部整形外科教室
2鹿児島大学医学部ウイルス学
3鹿児島大学医学部第一病理学
1Deptartment of Orthopaedic Surgery Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
後縦靱帯骨化症
,
ossification of the posterior logitudinal ligament
,
分子生物学
,
molecular biology
,
TGF-β
,
transforming growth factor-β
,
細胞外基質
,
extracellular matrix
Keyword:
後縦靱帯骨化症
,
ossification of the posterior logitudinal ligament
,
分子生物学
,
molecular biology
,
TGF-β
,
transforming growth factor-β
,
細胞外基質
,
extracellular matrix
pp.663-670
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901382
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抄録:後縦靱帯骨化症の成因は未だ不明であるが,近年,成因解明に関して多くの成果が挙げられつつある.家系調査,双生児調査やHLAハプロタイプの解析により本症には遺伝的背景があることがわかってきたが,最近では病因遺伝子発見のためのDNA解析も行われている.また,細胞生物学的研究より,靱帯細胞の形質転換と靱帯骨化組織周辺でBMPやTGF-βの存在も確認されている.現在,これらの細胞増殖因子の作用を調節する因子として,細胞外マトリックスに注目し研究を進めている.今後は,DNA解析と細胞生物学的研究を有機的に結びつけ成因解明に近づけたいと考えている.
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