Japanese
English
臨床経験
先天性腓骨欠損症の2例―保存療法による長期追跡結果
Two Cases of Congenital Absence of the Fibula: Long-term Study of Conservative Treatment
内田 篤宏
1,2
,
三宅 良昌
1
,
松下 具敬
1
,
今谷 潤也
1
,
柴田 大法
3
Atsuhiro Uchida
1,2
1愛媛整肢療護園
2現:愛媛大学医学部整形外科
3愛媛大学医学部整形外科
1Ehimeseishiryougoen
キーワード:
先天性腓骨欠損症
,
congenital absence of the fibula
,
保存的治療
,
conservative treatment
,
脚長差
,
limb discrepancy
,
補高義足
,
extension prosthesis
Keyword:
先天性腓骨欠損症
,
congenital absence of the fibula
,
保存的治療
,
conservative treatment
,
脚長差
,
limb discrepancy
,
補高義足
,
extension prosthesis
pp.297-301
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901324
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抄録:先天性腓骨欠損症に対して保存的治療を行った20歳と22歳の男性2例について報告する.
症例はそれぞれ2カ月,11カ月時当園初診した.共に脚長差,趾の欠損があり,X線上腓骨の完全欠損,脛骨の短縮を認め,Achtermanの分類によるとtype IIであった.1例は脛骨前方凸変形に対して矯正骨切り術および膝の外反変形に対してepiphyseal staplingを施行した.
2例共に幼児期には補高靴,学童期からは二段足義足を成長とともに更新してゆき,普通校へ独歩にて通学可能であった.
最終脚長差は各々16cm(23.5%),15cm(17.2%)と比較的大きいが,共に屋外では二段足義足の使用により,日常生活に全く支障のない歩行能力を獲得し,疼痛もなく現状に十分満足している,治療期間の長い脚延長術,受け入れられにくい切断術を考えると,装具療法も有効な治療法のひとつであると考える.
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