Japanese
English
臨床経験
MTX大量療法中にアナフィラキシー様症状を呈した骨肉腫の2例
Anaphylactoid Type Reaction in Two Osteosarcoma Patients Receiving High-Dose Methotrexate
岡田 恭司
1
,
斎藤 晴樹
1
,
渡部 亘
1
,
蝦名 寿仁
1
,
熊谷 芳樹
1
,
佐藤 光三
1
,
森田 裕己
2
,
渡辺 新
3
Kyoji Okada
1
1秋田大学整形外科学教室
2秋田組合総合病院整形外科
3秋田大学小児科学教室
1Department of Orthopaedics, Akita University School of Medicine
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
メソトレキセート
,
MTX
,
Methotrexate
,
アナフィラキシー症状
,
anaphylactic reaction
,
尋麻疹
,
urticaria
,
ショック
,
shock
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
メソトレキセート
,
MTX
,
Methotrexate
,
アナフィラキシー症状
,
anaphylactic reaction
,
尋麻疹
,
urticaria
,
ショック
,
shock
pp.859-862
発行日 1993年7月25日
Published Date 1993/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901163
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抄録:メソトレキセート(MTX)大量療法によりアナフィラシキー様症状を呈した2症例を経験した.症例1は13歳女子,左上腕骨骨肉腫例である.9回目のMTXの全量投与直後に尋麻疹を生じた.血液学的検査で好酸球数が増加していた.また血中MTXの排泄の遅延が確認された.症例2は19歳男性,左脛骨の骨肉腫例である.8回目のMTXの投与開始直後に血圧の低下,気分不快,眼瞼浮腫等を生じた.皮内反応ではMTXが陽性で,リンパ球刺激試験でもMTXが陽性であった.2例とも抗ヒスタミン剤やステロイド刺の投与により症状は消失した.MTXの排泄が遅延している例や,皮内反応や,リンパ球刺激試験の陽性例で,MTX大量療法によりアナフィラキシー症状が生じる可能性が示唆された.
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