Japanese
English
臨床経験
骨内分化型骨肉腫の2例
Two Cases of Intraosseous Well-Differentiated Osteosarcoma
村瀬 正昭
1
,
井形 高明
1
,
藤内 守
1
,
檜沢 一夫
2
,
広瀬 隆則
2
,
藤井 義幸
2
,
遠藤 哲
3
,
殿谷 隆一
3
,
中村 巧
3
Masaaki Murase
1
1徳島大学医学部整形外科学教室
2徳島大学病理学第1教室
3三豊総合病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery Tokushima University School of Medicine
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
骨内分化型
,
intraosseous well-differentiated
,
central low grade
,
骨腫瘍
,
bone tumor
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
骨内分化型
,
intraosseous well-differentiated
,
central low grade
,
骨腫瘍
,
bone tumor
pp.1451-1456
発行日 1985年12月25日
Published Date 1985/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907317
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抄録:慢性骨髄炎,線維性骨異形成,線維肉腫などとの鑑別に苦慮した骨内分化型骨肉腫の2例を報告する.症例1:22歳,男性,漁夫,昭和48年9月右大腿部痛出現.昭和49年5月病的骨折により受診.生検では線維性骨異形成と診断され,掻爬,骨移植術を受けた.術後1年半,局所再発し股関節離断術施行.腫瘍は灰白色,充実性であり,大腿骨下部では皮質を破壊して外方に膨隆していた.術後9年の現在,健在である.症例2:41歳,女性,昭和56年4月左膝部痛出現.昭和58年3月当科受診.生検にて骨髄炎,線維肉腫などが疑われたが,確定診断が困難なため,再度生検にて骨肉腫と診断し,大腿切断術施行.腫瘍は灰白色で硬く,左脛骨上半部の髄腔に充満し,出血,壊死が広範であった.大部分は髄腔内に限局していたが,一部は骨膜にも浸潤していた.術後1年にて肺転移をきたし,化学療法中である.本症例の診断および治療に関しては,今後の検討が必要と思われる.
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