Japanese
English
臨床経験
結核性骨関節炎のアデノシンデアミナーゼ活性測定
Adenosine Deaminase Activity in Tuberculous Joint Effusions
平林 伸治
1
,
鍋島 隆治
1
,
小畠 秀人
1
Shinji Hirabayashi
1
1国立療養所刀根山病院
1Department of Orthopedic Surgery, Toneyama National Hospital
キーワード:
結核性関節炎
,
tuberculous arthritis
,
診断
,
diagnosis
,
アデノシンデアミナーゼ
,
adenosine deaminase
Keyword:
結核性関節炎
,
tuberculous arthritis
,
診断
,
diagnosis
,
アデノシンデアミナーゼ
,
adenosine deaminase
pp.831-833
発行日 1993年7月25日
Published Date 1993/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901156
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抄録:結核性骨関節疾患の診断は結核菌がガフキーにて検出されることは少なく,菌の培養には長期間を要するために早期の診断が困難である.穿刺液中のadenosine deaminase(ADA)活性を測定し結核性疾患の鑑別が可能か検討した.対象としたのは培養陽性・組織診断陽性の結核群4例と,結核菌培養陰性で全人工膝関節置換術を施行した慢性関節リウマチ(RA)4例・変形性膝関節症(OA)7例である.結核群のADA64.8-149.6U/L(平均89.9).対照群は9.5-33.1U/L(平均18.9)で結核群が高値を示した(P<0.1).抗結核剤投与中の症例でもADA活性は高値を示した.今回の検討では結核群にADA60U/L以下の症例がなく,ADA活性50-60U/Lが鑑別すべき境界となると推測された.穿刺液のADA活性が高い場合は結核性疾患を考える必要があり,RA・OA等他の炎症性・変性疾患との鑑別にスクリーニング検査として利用できる可能性がある.
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