Japanese
English
シンポジウム 癌性疼痛に対する各種治療法の適応と限界
転移性脊椎腫瘍に対する治療法選択の基盤としての骨転移のstage分類
Treatment Selection Based on Staging of Bone Metastases
山下 和夫
1
Kazuo Yamashita
1
1国立大阪病院整形外科
1Department of Orthopaedics, Osaka National Hospital
キーワード:
脊椎腫瘍
,
spinal neoplasms
,
骨腫瘍
,
bone neoplasms
,
転移
,
neoplasm metastasis
,
病期分類
,
neoplasm staging
,
生命予後
,
prognosis
Keyword:
脊椎腫瘍
,
spinal neoplasms
,
骨腫瘍
,
bone neoplasms
,
転移
,
neoplasm metastasis
,
病期分類
,
neoplasm staging
,
生命予後
,
prognosis
pp.299-302
発行日 1993年3月25日
Published Date 1993/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901074
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抄録:今回,乳癌骨転移患者を対象とした生命予後の評価法を紹介した.第一に,転移のパターンにより次の3群に患者を分類した.I群,骨転移のみ.II群,骨と軟部組織転移.III群,骨と重要臓器転移.生存率はI,II,III群の順に低く,3群間に有意差があった.第二に,骨転移のみの患者のうちで,骨転移巣の分布が腰仙移行部の頭側に限局した患者では重要臓器転移が出現せず,骨転移巣が腰仙移行部の尾側に拡がった患者に内臓転移が出現したことから,乳癌骨転移のstage分類を次のように定義した.早期,骨転移巣が腰仙移行部の頭側に限局する.進行期,骨転移巣が腰仙移行部の尾側に存在する.第三に,骨転移のみの患者のうちで,骨転移巣にX線的骨硬化像がある患者の予後は良好であった.そこで,骨外転移巣の有無,骨転移のstage,骨転移巣のX線的骨硬化像の有無の3つの予後因子を組み合わせることにより,乳癌骨転移患者の予後評価が可能となった.
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