Japanese
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手術手技シリーズ 最近の進歩
胸椎後縦靱帯骨化症に対する頸胸椎広範囲椎弓拡大形成術
Extensive Cervicothoracic Laminoplastic Decompression for the Thoracic Myelopathy due to OPLL
都築 暢之
1
,
阿部 良二
1
,
斉木 都夫
1
,
近藤 泰児
2
,
和田野 安良
3
,
菊地 臣一
4
Nobuyuyki Tsuzuki
1
1埼玉医科大学総合医療センター整形外科
2都立駒込病院整形外科
3筑波大学整形外科
4福島医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saitama Medical Center, Saitama Medical School
キーワード:
胸椎
,
thoracic spine
,
後縦靱帯骨化
,
OPLL
,
後方徐圧
,
posterior decompression
Keyword:
胸椎
,
thoracic spine
,
後縦靱帯骨化
,
OPLL
,
後方徐圧
,
posterior decompression
pp.303-311
発行日 1993年3月25日
Published Date 1993/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901075
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抄録:胸椎後縦靱帯骨化症に対する後方除圧法の再検討を行い,その手技的容易さと安全性を生かすと同時に脊髄除圧効果を確実かつ持続的にするため,①除圧範囲を近接する頸椎前轡部を含めた広範囲なものとする(脊髄後方移動度の増加と,走行距離短縮による脊髄緊張度の減少が期待できる),②術後の脊柱安定性を得るために椎弓を拡大形成し保存する,の2点を取り入れた頸胸椎広範囲椎弓拡大形成術を試みた.胸椎後縦靱帯骨化症の8例で,術前JOA score平均4.3点,術後JOA score平均9.1点(追跡期間,4~36月,平均18.6月),の成績が得られた.全例に神経症状の改善が得られた.術前,歩行が不能または高度障害を示した例(4例)も,術後,全例において歩行がほぼ正常に近い状態まで回復した.追跡期間内において神経症状の再悪化はなく,また脊柱不安定性は良好であった.
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