Japanese
English
臨床経験
Tetra phocomeliaの1例
A Case of Tetra Phocomelia
二井 英二
1
,
小保方 浩一
1
,
原 親弘
1
,
平田 仁
2
,
須藤 啓広
2
,
藤浪 周一
2
Eiji Nii
1
1三重県立草の実学園整形外科
2三重大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery Kusanomi Gakuen Hospital for Crippled Children
キーワード:
四肢海豹肢症
,
Tetra phocomelia
,
切断児
,
child amputee
,
先天奇形
,
congenital anomaly
,
義肢
,
prosthesis
Keyword:
四肢海豹肢症
,
Tetra phocomelia
,
切断児
,
child amputee
,
先天奇形
,
congenital anomaly
,
義肢
,
prosthesis
pp.1091-1094
発行日 1992年9月25日
Published Date 1992/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900948
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抄録:極めて稀なTetra phocomeliaの1例を経験したので,義肢装具療法に関する知見も含め報告した.小児の四肢の切断における原因では,後天性のものより先天性の切断が多く,欧米では65%,本邦では80%を占めると言われ,部位別では,四肢すべての切断は1.8%に過ぎず極めて稀である.小児の切断における義肢装具療法に関しては,なるべく早期に装着すべきであると言われているが,義手においては感覚的なfeed backがないことや巧緻性に問題のあることなどより,実際には困難な場合が少なくない.また,義足に関しては,両下肢切断に片側上肢の切断を伴う場合でも義足歩行は可能であるが,四肢すべての切断の場合は困難であると言われている.本症例では,両側上肢に高度の欠損があり,不可能であった.また,上肢の残存指については,痕跡的な手指であってもかなりの機能を有する場合があり,安易に外科的切除を行うべきでなく,できる限り温存すべきであると思われた.
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