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特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)
脊髄腫瘍複数回手術例の検討
Recurrent Spinal Cord Tumor : A Review of 41 Cases
渡辺 雅彦
1
,
千葉 一裕
1
,
松本 守雄
1
,
丸岩 博文
1
,
藤村 祥一
1
,
戸山 芳昭
1
Masahiko Watanabe
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Keio University School of Medicine
キーワード:
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
recurrence
,
再発例
,
reoperation
,
再手術
Keyword:
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
recurrence
,
再発例
,
reoperation
,
再手術
pp.387-392
発行日 2001年4月25日
Published Date 2001/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903246
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抄録:当科で再手術を施行した脊髄腫瘍41例の臨床像を検討した.再手術例は組織型では髄膜腫,腫瘍形態(横断位)では砂時計腫に多く見られた.再発の原因は,髄膜腫では硬膜腹側発生例や組織学的悪性度の高い例での硬膜内腫瘍組織の残存であり,砂時計腫では椎間孔外まで発育した例での椎間孔外の腫瘍の残存と思われた.再手術は腫瘍と神経組織の癒着から全摘出が困難なことが多く,さらに,硬膜の縫合不全や脊髄の易損性の亢進等の問題も認められた.診断技術や手術手技の発達した現在においても脊髄腫瘍再手術は難渋することが多く,初回手術において術前に十分surgical planningを検討し全摘をめざす必要がある.また,手術に際しては脊髄モニタリングの併用が必須である.
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