Japanese
English
臨床経験
民間療法により治療開始が遅れた進行期骨肉腫2例の治療成績の比較検討
Two Cases of Advanced Osteosarcoma Initially Treated with Folk Remedies
生越 章
1
,
斎藤 英彦
1
,
井上 善也
1
,
堀田 哲夫
1
,
大塚 寛
1
,
犬飼 亜早子
1
Akira Ogose
1
1新潟大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Niigata University School of Medicine
キーワード:
進行期骨肉腫
,
advanced stage osteosarcoma
,
民間療法
,
folk remedies
,
医師・患者関係
,
doctor patient relationship
Keyword:
進行期骨肉腫
,
advanced stage osteosarcoma
,
民間療法
,
folk remedies
,
医師・患者関係
,
doctor patient relationship
pp.1301-1305
発行日 1991年11月25日
Published Date 1991/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900470
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抄録:最近民間療法を求め,本格的治療開始が遅れた小児骨肉腫2例を経験した.左脛骨骨肉腫の12歳,女児は,当院で骨腫瘍と診断されたが切断術を拒否し,約1年間の民間療法後に当科に再入院した.左大腿切断,術後化学療法を施行し,術後発生した肺転移巣の切除を要したものの,その後,局所再発や転移巣なく現在無病である.左脛骨骨肉腫の16歳,男児は約半年の民間療法後に当科に入院した.入院時すでに,骨,肺に多発性転移があり,術前化学療法,大腿切断,術後化学療法を施行したが,肺転移による呼吸不全のため死亡した.
四肢切断や副作用の強い化学療法を患者や家族にいかに受け入れてもらうかは,手術のような単なる技術的問題以上に,医師の資質にかかっている.
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