Japanese
English
シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する牽引療法―その方法と後療法を具体的に
われわれが行っている先天股脱に対する術前牽引法の試み―特に徒手整復例に対して
A New Method of Traction Preoperatively for Manual Reduction Cases in Congenital Dislocation of the Hip
猪又 義男
1
,
本田 恵
1
,
宍戸 博
1
,
玉澤 佳明
1
Yoshio Inomata
1
1岩手医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Iwate Medical University
キーワード:
先天性股関節脱臼
,
congenital dislocation of the hip
,
機能的牽引法
,
functional traction
,
徒手整復
,
manual reduction
Keyword:
先天性股関節脱臼
,
congenital dislocation of the hip
,
機能的牽引法
,
functional traction
,
徒手整復
,
manual reduction
pp.619-626
発行日 1991年5月25日
Published Date 1991/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900350
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抄録:われわれの教室では,従来の骨盤を固定して行うover head traction法では,それ自体では自然整復を得ることはできず,徒手整復を併用せざるをえなかった例が多い.そこで,より機能的な術前牽引法を考え,猪狩,本田らが機能的牽引法を発表した.本法を施行した35例41関節についてその成績を検討した.ペルテス様変化はTönnisの分類でgrade I,IIが14関節(34%),IIIが1関節(2%)であった.Severinの分類ではGroup I,IIが10関節(83%)を占めており,その成績は良好であった.機能的牽引法は,筋弛緩が十分に得られ,本法施行中患児の身体を固定することがないため,精神的な面で有利であり,牽引した脚をたえず動かすことができるので,筋力の低下がないなどの利点がある.
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