Japanese
English
シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する牽引療法―その方法と後療法を具体的に
先天股脱に対する牽引療法の治療成績
A Follow-up Study of Congenital Dislocation ofthe Hip Treated with the Traction Method
町井 義和
1
,
島津 晃
1
,
北野 利夫
1
,
南 幸作
1
,
廣橋 賢次
2
Yoshikazu Machii
1
1大阪市立大学医学部整形外科
2鹿屋体育大学
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka City University Medical School
キーワード:
関節造影
,
arthrography
,
先天性股関節脱臼
,
congenital dislocation of the hip
,
非観血的整復
,
closed reduction
,
牽引療法
,
overhead traction
Keyword:
関節造影
,
arthrography
,
先天性股関節脱臼
,
congenital dislocation of the hip
,
非観血的整復
,
closed reduction
,
牽引療法
,
overhead traction
pp.633-640
発行日 1991年5月25日
Published Date 1991/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900352
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抄録:1971年より1990年までの間に当科において約4週間の牽引後,全麻下に徒手整復術を行った153例,173関節を対象とした.141関節(81.5%)は本法により整復された.整復された症例のうち追跡調査時6歳以上に達した84関節において,ペルテス病様変化はgrade IIIが1関節,grade II bが1関節,grade II aが3関節,grade Iが13関節の計18関節を認めた.Salter手術を中心とした追加手術を行ったものは23関節(26.2%)であった.関節造影像がtype Aの症例には追加手術が行われず,type Bの3関節,type Cの20関節に追加手術が行われ,とくにsettling phenomenon陰性のtype C 7関節のうち6関節に追加手術が行われた.追加手術を行わなかったが,臼蓋形成不全を遺残した症例の5~6歳代でのCE角は10°以下,lateral displacementは30%以上のものが多かった.今後このような症例に対して躊躇せず追加手術を行うべきと考える.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.