Japanese
English
臨床経験
腰椎部の黄色靱帯血腫の1例
Lumbar Ligamentum Flavum Hematoma : A Case Report
田 偉
1
,
原田 征行
1
,
植山 和正
1
,
伊藤 淳二
1
,
佐藤 隆弘
1
,
森川 泰仁
1
Wei Tian
1
1弘前大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hirosaki University, School of Medicine
キーワード:
血腫
,
hematoma
,
黄色靱帯
,
ligamentum flavum
,
神経根
,
nerve root
,
神経根症
,
radiculopathy
Keyword:
血腫
,
hematoma
,
黄色靱帯
,
ligamentum flavum
,
神経根
,
nerve root
,
神経根症
,
radiculopathy
pp.665-668
発行日 1995年5月25日
Published Date 1995/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901644
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:腰椎部神経根の圧迫は大部分椎間板ヘルニアによるが,稀に硬膜外血腫によるものもある.われわれは術前診断でヘルニアと思われた黄色靱帯血腫1例を経験したので報告する.
症例は63歳の男性.重い物を運んだ後に腰痛,左下肢痛が出現した.臨床所見は左下腿外側の知覚低下とEHLの筋力軽度低下など左L5の神経根障害を示したが,Laségue症候はなかった.MRIを含む画像所見は椎間板後縁の腫瘤様病変が認められ,椎間板ヘルニアと診断した.しかし椎体後縁の侵蝕像があり,また椎間板造影ではヘルニア像は認められなかった.手術では腫瘤は椎間板高位に在り黄色靱帯と連続していた.腫瘤内には凝血様液を認めた.病理検査では靱帯組織内の出血と証明された.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.