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あとがき
酒井 昭典
pp.972
発行日 2024年7月25日
Published Date 2024/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408203066
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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年以上がたちました.イスラエル・パレスチナ自治区ガザ・中東でも戦闘が起きています.多くの犠牲者が出ていることに心が痛みます.早く平和が訪れて欲しいです.2024年7〜8月にオリンピック競技大会がフランス・パリを中心に開催されますが,スポーツを通じて,世界中の国と地域が心をひとつに平和を希求する祭典になって欲しいものです.
今月号の特集は「大規模レジストリーによる整形外科リアルワールドエビデンス構築」です.種市 洋先生にご企画いただきました.従来から,治療法を評価するうえで,RCTが最も適切な研究手法として用いられてきました.しかし,手術や医療機器に関する成績,希少疾患などでは,各国の医療事情が異なることや対象患者数が限られていることのためRCTによる解析は困難です.そこで,リアルワールドデータを用いた研究の重要性が再認識されるようになってきました.本特集では,その特徴や意義を解説いただき,各領域の大規模レジストリーであるNational Database,JOANR,日本人工関節登録制度(JAR),JOSKAS eNOTE・JSOAレジストリー,JSSR-DB,JSIS-DB,脊柱靱帯骨化症登録,早期発症側弯症を対象としたレジストリー,全国骨・軟部腫瘍登録,FFN-Japanなどで得られたデータやその活用などについて報告いただきました.この特集が,ビッグデータを活用するうえでの有益な情報提供となり,リアルワールドエビデンスの創出や治療法開発のきっかけになれば幸いです.
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