Japanese
English
特集 手外科と労災
労災による手指切断または不全切断の治療
Mutilated Hand Injuries Caused by Industrial Accidents
松崎 浩徳
1
Hironori MATSUZAKI
1
1NHS新潟手の外科サービス
1Niigata Hand Surgery Services
キーワード:
切断
,
amputation
,
不全切断
,
near amputation
,
手指
,
digits
,
労働災害
,
industrial accident
Keyword:
切断
,
amputation
,
不全切断
,
near amputation
,
手指
,
digits
,
労働災害
,
industrial accident
pp.887-897
発行日 2021年7月25日
Published Date 2021/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202086
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手指切断(digital amputation)や不全切断(near amputation)に再接着や組織移植による手指再建を施行した症例に対して,労働者健康安全機構による「労災疾病等13分野研究」に基づき一連の臨床研究を行い,損傷手の重症度分類,多数指再接着の異所性再接着および再接着術後の二次再建などに関する多くの知見が獲得できた.すなわち,組織損傷度や損傷形態の定量評価によって機能的予後の予測が可能であり,特にCampbellのHand Injury Severity Score(HISS)は職場復帰レベルの推測に有用である.また,実際の手技に関しては,多数指挫滅切断の一次再建手術である異所性再接着は有用なオプションであるし,再接着時に理想的な一次修復もしくは一次再建ができない場合には,適切なタイミングでの二次再建手術が必要となり,それらには定石が存在する.本稿では以上の問題点に関してこれまでの研究成果をもとに概説する.
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