整形外科/知ってるつもり
痛みの可視化—fMRIを用いて
髙松 宏幸
1
Hiroyuki TAKAMATSU
1
1株式会社浜松ファーマリサーチ
pp.1166-1169
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201519
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はじめに
急速に進む高齢化,ストレス社会と呼ばれる環境の中で,様々な痛みを慢性的に抱える慢性痛保有者が急増している.厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査によると,およそ5人に1人が慢性疼痛に悩まされており1),その経済的な損失は年間1兆9530億円にのぼると推定されている2).世界中の製薬企業が新規鎮痛薬の開発に膨大なリソースを投入しているが,ブレークスルー的な化合物の創出に至っていないのが現状である.この原因として,筆者らは,前臨床試験における種差の問題と,臨床試験における客観的評価法の整備の必要性の2点を感じている.
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