連載 医療計画・地域医療ビジョンとこれからの病院マネジメント・3
National databaseを用いた地域医療の可視化
藤森 研司
1
1東北大学 大学院 医学系研究科 社会医学講座 医療管理学分野
pp.715-720
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102858
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5年に一度の地域医療計画の策定において,前回の平成25(2013)年度は今まで以上にデータに基づいたPDCAサイクルを意識した計画作りが目標となった.実際には十分な時間的余裕がなく,従前とはそれほど変わらない地域医療計画となったきらいはあるが,厚生労働省医政局内には「PDCAサイクルを通じた医療計画の実効性の向上のための研究会」が組織された.平成25年度末には地域医療計画のためのデータブック(「医療計画作成支援データブック」以下,データブック)が新たに作成され,都道府県担当者向けの研修会も定期的に開催されている.
地域医療ビジョンの策定も2014年度中に始まり,平成30(2018)年度の地域医療計画は,いままでになくdata orientedなものになると期待されるが,そのデータの一部はNational databaseの集計から得られる.病床機能報告制度,医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会などでもNational databaseの活用が計画されている.では,National databaseとはいかなるものであろうか.
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