連載 いまさら聞けない英語論文の書き方・13
投稿先はどうすればよいのか① インパクトファクターの呪縛とその対応
堀内 圭輔
1,2
,
千葉 一裕
1
1防衛医科大学校整形外科学講座
2慶應義塾大学医学部整形外科学教室
pp.944-947
発行日 2019年9月25日
Published Date 2019/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201469
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今回も少し話が逸脱し,論文の投稿先について考えてみたいと思います.以前お話したように,投稿先をある程度意識しておくのは,論文執筆には大切です.投稿先を設定することで,論文のフォーマットだけでなく,論文の方向性も自ずから決まってきます.しかし,そもそも“投稿先をどのように決めればよいのか”が疑問として生じます.折角の仕事なので,インパクトのある医学雑誌・科学雑誌に載せたいのは当然です.医学雑誌・科学雑誌のWebsiteにはインパクトファクター(impact factor:IF)と呼ばれるメトリックス(ある評価基準から算出した数値)が多くの場合,表記されています.こういうものをみると,“IF値が高ければ高いほど評価が高い雑誌=掲載された論文は価値ある論文”,と単純に考えがちですが,本当にそうなのでしょうか.研究の世界では,IFの影響力はいまだ絶大で,その呪縛から逃れるのは困難ですが,今回はIFとの付き合い方を,私見を交えながらお話しします.
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