境界領域/知っておきたい
アクネ菌がもたらす整形外科的問題
塩野 雄太
1
,
松本 守雄
1
,
石井 賢
1
Yuta SHIONO
1
,
Morio MATSUMOTO
1
,
Ken ISHII
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
pp.260-264
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200772
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はじめに
一般にアクネ菌感染と聞いてまず思い浮かぶのは,思春期の肌の悩みの種「ニキビ」である.しかし近年,アクネ菌が「ニキビ」以外にも人体にいろいろなトラブルを引き起こすことが指摘されている.アクネ菌はグラム陽性桿菌であり,皮膚の他に口腔内,上気道,大腸,結膜,外耳道などの常在菌として知られている1).従来,アクネ菌は弱毒菌のためあまり注目されていなかったが,近年,さまざまな領域で感染症の起因菌となることが報告されている.
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