連載 「勘違い」から始める臨床研究—研究の旅で遭難しないために・13
治療による患者QOLへの効果は,P値で解釈する?
福原 俊一
1,2
,
福間 真悟
3
1京都大学医学研究科社会健康医学系専攻医療疫学
2福島県立医科大学臨床研究イノベーションセンター
3京都大学医学部附属病院臨床研究教育研修部
pp.957-963
発行日 2016年10月25日
Published Date 2016/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200656
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連載第9回(50巻10号)では,患者の視点に立脚したアウトカム指標としての健康関連QOLの重要性について,定量的な研究にも活用できること,主観的で曖昧な指標として科学的ではないととらえられがちな点について解説しました.また,超高齢者が抱える慢性疾患は根治しないことが多く,医療の目標が,根治からQOLの改善へと変化している時代的な背景についても解説しました1,2).
さて,今回は実際にこのQOL指標を活用して行った研究を例にして解説します.
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