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あとがき
吉川 秀樹
pp.210
発行日 2013年2月25日
Published Date 2013/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102622
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昨年末に,3年ぶりに政権が代わりました.今,日本は,平均寿命,高齢者数,高齢化のスピードという3点において,世界一の高齢化社会となっており,国を挙げての高齢者対策が必要です.2012年9月,日本の高齢者人口(65歳以上)は初めて3,000万人に達し,総人口の約1/4に達しました.25年後には国民全体の約1/3が高齢者になると予測されているほどの,世界一の“超高齢者大国”です.整形外科の日常診療においても,大腿骨頸部骨折,変形性関節症,変形性脊椎症などが急増し,整形外科医は,日々その治療に追われているのが現状です.「介護を必要としない」「自立した生活ができる」生存期間を示す健康寿命についても,男性72.3歳,女性77.7歳,全体75.0歳であり,日本は世界第一位です.今後も,健康寿命のさらなる延伸には,整形外科医の果たす役割が益々大きくなることは間違いありません.健康の維持には,江戸時代の尾張藩の横井也有の健康十訓が有名です.1.少肉多菜 2.少塩多酢 3.少糖多果 4.少食多齟 5.少衣多浴 6.少車多歩 7.少煩多眠 8.少念多笑 9.少言多行 10.少欲多施.現代にもそのまま当てはまる貴重な教訓であると考えます.中でも少肉多菜,少車多歩,少言多行 などは,自警の念を込めて継続したいものです.
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