連載 知ってますか?整形外科手術の変遷・10
反復性肩関節前方脱臼に対するLatarjet法の変遷
山本 宣幸
1
,
井樋 栄二
1
1東北大学整形外科
pp.38-41
発行日 2013年1月25日
Published Date 2013/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102572
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日本ではBristow法
反復性肩関節前方脱臼に対する烏口突起の移行術と言えばBristow法(図1)を思い浮かべる日本の整形外科医は多いはずである.世界的にはどうであろうか? 最近は学会や講演でLatarjet法(図2)を耳にすることも多くなってきた.両術式がどのくらい行われてきたかは,両者に関する論文の数をみるとよくわかる.日本語の論文数をみるために医学中央雑誌で「Bristow法」と入力し検索すると,157件の原著論文がヒットする.一方,「Latarjet法」と入力すると,5件のみしかヒットしない.また,PubMedで海外の論文数を検索すると,「Bristow procedure」は579件であるのに対して,「Latarjet procedure」は155件である.最近,Latarjet法が注目されてはいるものの論文数をみる限り,日本だけでなく世界的にもBristow法は広く用いられてきた手術術式であると言える.

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