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シンポジウム 脊椎転移癌に対する治療法の選択
脊椎転移癌に対する術式選択とその治療成績―術前予後判定点数による治療戦略
Strategy of Treatment for Metastatic Spinal Tumor Using Scoring System and Clinical Results
徳橋 泰明
1
,
松崎 浩巳
2
,
根本 泰寛
1
,
深野 一郎
2
,
龍 順之助
1
Yasuaki Tokuhashi
1
1日本大学整形外科
2駿河台日本大学病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
metastatic spine tumor
,
転移性脊椎腫瘍
,
surgical indication
,
手術適応
,
prognosis evaluation system
,
予後判定法
,
surgical procedure
,
手術術式
Keyword:
metastatic spine tumor
,
転移性脊椎腫瘍
,
surgical indication
,
手術適応
,
prognosis evaluation system
,
予後判定法
,
surgical procedure
,
手術術式
pp.739-745
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100725
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抄録:転移性脊椎腫瘍に対する予後予測と治療法選択に術前予後判定点数を利用してきた.そこで判定点数の信頼度と治療成績から治療戦略について検討した.対象は術後死亡164例と保存療法死亡群82例で,予想予後6カ月未満の総計8点以下と多椎転移例では,保存療法ないしpalliativeな術式(n=142)を,予想予後1年以上の12点以上単椎罹患例や予想予後6カ月以上の9-11点例の一部では,excisionalな術式(n=22)を原則としてきた.その結果,判定点数総計0-8点群,9-11点群,12-15点群における予想予後クライテリアと生存期間一致率は,いずれの群も高率で,全体では82.5%と術前予後判定点数は有用であった.また,疼痛改善は3群いずれも80%以上で得られたこと,麻痺発生・悪化防止と獲得最大歩行能力に関してはexcisionalな術式群が優れていたことから,治療に限界のある本症に対する予後に応じた治療法選択と治療効果という点では,われわれの治療法選択は妥当と考えられた.
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