統計学/整形外科医が知っておきたい
11.ロジスティック回帰分析―疫学的見地から
小柳 貴裕
1
Takahiro Koyanagi
1
1東京歯科大学市川総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Ichikawa General Hospital, Tokyo Dental College
pp.680-685
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100448
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ロジスティック回帰分析は,共分散分析や層別解析などと同様,交絡因子を調整しようとしたものである.この分析は,判別の結果を解析の主目的とするのではなく,結果(endpoint)の発症にどの要因がどれだけ関与するかを検討する目的で主に疫学分野で使用されてきた.本分析は説明変数が多変量正規分布する必要がある判別分析と違い,説明変数の分布に関して何の制約もなく,質的変数,量的変数の違いも問わない4,7,11,13).ただし観察終了時点以前のうち切り例は使えない.説明変数に当たる要因の相対危険度の検討が主目的であり,予後因子a(+)の患者がa(-)の患者の何倍死亡しやすいかなどを相対危険度(RR)(オッズ比;ORで代用するのが慣例)であらわす.
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