年間テーマ--診断から治療へ 妊娠維持の異常
母児相関の機能と妊娠維持の異常—免疫学的見地より
八神 喜昭
1
Yoshiaki Yagami
1
1名古屋市立大学医学部産婦人科学教室
pp.461-463
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205192
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妊娠の成立およびその維持に関しては,数多くの因子が関与し,そのおのおのが,相関をもち,平衡をたもちつつ機能を営んでいるものと考えられるわけであるが,その中のあるものに破綻を生じた場合には,維持機能の障害,すなわち妊娠の中絶となつて現われてくると考えられるし,程度によつては,母体および胎児に何らかの障害が生ずるとも考えられる。これに関与する因子は内分泌を始め数多く考えられるが,本稿では伊えられた課題にそつて,母児間における免疫学的機序の関与について概述したいと考えるが,これとても決して新しい分野でなく,多くの研究がなされているが,ほとんど未解明のままであり,その一面を語るにすぎなく,また推論の域を出ない点が,多いことを始めにおことわりしておく。
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