特集 消化器癌切除材料取扱いマニュアル
膵癌切除材料の取扱い(3)
谷川 寛自
1
,
水本 龍二
1
1三重大学医学部第1外科
pp.70-73
発行日 1993年1月20日
Published Date 1993/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905111
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管腔臓器とは異なり実質臓器である膵臓は,特に膵頭部領域では主膵管,総胆管,十二指腸乳頭部,さらに門脈や上腸間膜動脈,腹腔神経叢などと複雑な解剖学的位置関係にあるため,膵癌の切除標本を取り扱うに当たっては,病巣の肉眼的所見のみならず切除標本のX線造影を行って,これらと組織学的所見とを対応させて病変の3次元的な再構築を的確に行い,癌の原発部位や浸潤範囲の正確な把握に努めることが大切である.
そこで本稿では,当教室で行っている膵切除標本の取扱い方法につき,特に膵頭十二指腸切除標本を中心に紹介する.
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