特集 癌診療に役立つ最新データ
Ⅴ.食道癌
食道癌の再発診療に関する最新のデータ
北村 道彦
1
,
斉藤 礼次郎
2
,
本山 悟
2
,
小川 純一
2
Michihiko KITAMURA
1
1岩手県立胆沢病院外科
2秋田大学医学部第2外科
pp.122-126
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905023
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食道癌の再発は80〜90%が2年以内に発症し,この期間の厳重なフォローアップが重要である.再発形式ではリンパ節(特に頸部・上縦隔)と遠隔臓器(肺,肝,骨,脳など)が多くを占める.再発癌の50%生存期間は6か月前後と予後は不良で,積極的治療が行われない場合は一層不良である.再発病巣切除により予後が良好な場合がある.頸部リンパ節など1領域限局再発例では放射線療法の効果がある程度期待できる.化学療法はCDDPと5-FUの併用が主流であるが,長期予後が得られる例は少ない.定期的フォローアップの徹底により,再発例の予後改善が示唆されている.
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