特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧
Ⅳ.結腸癌
右側結腸癌に対する結腸右半切除術
亀岡 信悟
1
,
小川 真平
1
Shingo KAMEOKA
1
1東京女子医科大学第2外科
pp.135-139
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904640
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
右側結腸癌の術式および切除範囲は占居部位,組織型,壁深達度,リンパ節転移程度および,肝転移,腹膜播種性転移の有無などの腫瘍の臨床病理学的因子に加え,患者の背景因子(年齢,合併症の有無など)によって決定される.これらの術前評価は注腸,下部消化管内視鏡,超音波およびCTなどの画像診断から総合的に行われ,それらの診断法に熟知することが重要である.各施設によって術式選択の基準は様々であるが,筆者らは原則として結腸右半切除術の適応を表のようにしており,特に,ヘリカルCTによる壁深達度やリンパ節転移程度の診断を重視して術式を決定をしている.本稿ではこれらを中心に,結腸右半切除術を行った症例を呈示し,診断および切除範囲決定のポイントについて解説する.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.