Japanese
English
臨床報告・1
抗癌剤感受性試験の結果に基づいた抗癌剤投与が著効を示した胃癌癌性腹水の1例
A case report of markedly reduced cancerous ascites after the intraperitoneal administration of a drug selected on the basis of a chemosensitivity test using TGP
陣内 祐二
1
,
月川 賢
1
,
瀬田 真一
1
,
長嶋 隆
1
,
窪田 倭
1
,
山口 晋
1
Yuji JINNOUCHI
1
1聖マリアンナ医科大学消化器外科
キーワード:
抗癌剤感受性試験
,
癌性腹膜炎
,
温度感応性ポリマー(TGP)
Keyword:
抗癌剤感受性試験
,
癌性腹膜炎
,
温度感応性ポリマー(TGP)
pp.715-718
発行日 2001年5月20日
Published Date 2001/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904474
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はじめに
癌性腹水貯留による腹腔内圧上昇症状は重篤かつ治療不応性で緩和ケアが困難である.癌性腹水より採取した癌細胞をYoshiokaら1)が開発した温度感応性ポリマーを培養基材に用いた三次元ゲル培養し,4種の抗癌剤に対する感受性試験を行った.この結果より感受性のある薬剤を選定し,かつ50%抑制濃度(IC50)以上の腹水濃度を達成する薬用量を算出し,腹腔内に投与した.投与後1〜2週間で腹水が消退し,QOLが改善した症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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