Japanese
English
特集 胃癌術後補助化学療法をめぐって
高度進行胃癌における術後化学療法と抗癌剤感受性試験—prospective studyでの検討
A prospective study on postoperative chemotherapy directed by the chemosensitivity testing in patients with advanced gastric cancer
磯部 陽
1
,
久保田 哲朗
2
,
窪地 淳
1
,
島田 敦
1
,
島 伸吾
1
,
北島 政樹
2
Yoh ISOBE
1
1国立病院東京医療センター外科・臨床研究部
2慶應義塾大学医学部外科
キーワード:
術後補助化学療法
,
抗癌剤感受性試験
,
胃癌
Keyword:
術後補助化学療法
,
抗癌剤感受性試験
,
胃癌
pp.1285-1289
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903300
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
胃癌術後補助化学療法における抗癌剤感受性試験の有用性をprospectiveに検討するために,高度進行・再発胃癌の手術例28例にhistoculture drug response assay(HDRA)を行い,その結果に基づいて術後化学療法を行った.HDRAの判定可能率は86%で,MMC,5-FU,ADM,CDDPの4薬剤いずれかに対する感受性が陽性であった高感受性群は13例,すべてが陰性であった低感受性群は11例であった.高感受性群には陽性薬剤を投与し,低感受性群には標準的化学療法か無化学療法のいずれかを選択して両群の予後を比較した.高感受性群の50%生存期間は10.6か月で,低感受性群の5.5か月に比して良好であり(p=0.01),抗癌剤感受性試験により選択された補助化学療法が進行胃癌の術後生存期間を延長することが示唆された.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.