特集 癌治療のプロトコール—当施設はこうしている
Ⅹ.肺癌治療のプロトコール
千葉大学医学部・呼吸器外科
藤澤 武彦
1
,
斎藤 幸雄
1
,
馬場 雅行
1
,
飯笹 俊彦
1
,
渋谷 潔
1
,
鈴木 実
1
,
関根 康雄
1
Takehiko FUJISAWA
1
1千葉大学医学部呼吸器外科
pp.285-291
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904284
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,肺癌の疑いあるいは確定診断のついた状態でわれわれの施設を紹介される患者はさまざまな点で多様性を増している.来院時から各患者に応じた一定のプロトコールに沿った診断治療計画が必要となる.具体的には,集団検診の普及や診断機器の進歩により増加した喀痰細胞診陽性・画像無所見症例や胸部CTで発見された小型病巣症例などに対する診断計画から始まり,高齢化社会に伴って増加した高齢者・低肺機能症例に対する適切な術式の選択,現在でも多数存在する進行期症例に対する拡大手術や補助療法の適応,さらに患者自身の期待する術後のQOLなど,症例ごとに診断治療計画が立案されなければならない.われわれの施設における基本的な方法を概説する.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.