今月の主題 症例からみる肺疾患のCT画像
肺疾患をCTで診る―肺血管病変
肺動静脈瘻などの先天異常―肺底動脈大動脈起始症,肺動静脈瘻
飯笹 俊彦
1
,
鈴木 実
2
,
木村 秀樹
1
,
藤澤 武彦
2
1千葉県がんセンター呼吸器科
2千葉大学大学院胸部外科学
pp.342-345
発行日 2007年2月10日
Published Date 2007/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102023
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
(肺底動脈大動脈起始症)
●肺底動脈大動脈起始症は,肺葉内肺分画症を分類したPryce分類のI型に属する.
●CTでは肺底区域における血管陰影の増加,肺の硬化像,ならびに下行大動脈からの異常血管による血液供給を特徴とする.
●喀血の危険があることから手術適応があるが,切除範囲は肺底区域切除が可能である.
(肺動静脈瘻)
●肺動静脈瘻では,多発でないか,また遺伝性出血性毛細血管拡張症(Osler-Weber-Rendu病) との合併がないかを確認する.
●CTでは腫瘤状陰影と異常血管に注意して鑑別し,異常血管が確認された際には生検は行わない.
●thin section CTにより,立体再構築した3D画像は肺動静脈瘻の治療戦略をたてるうえで重要である.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.