特集 癌治療のプロトコール—当施設はこうしている
Ⅳ.肝癌治療のプロトコール
広島大学医学部・第2外科
浅原 利正
1
,
板本 敏行
1
,
片山 幸治
1
Toshimasa ASAHARA
1
1広島大学医学部第2外科
pp.129-134
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904261
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はじめに
肝癌,特に肝細胞癌に対する治療法は肝切除を中心に肝動脈塞栓術(TAE),経皮的エタノール注入療法(PEIT),マイクロ波凝固壊死療法(MCT)など多岐にわたる.治療法の選択には患者の全身状態,肝予備能や腫瘍進展度を正確に把握して決定される.小肝癌に対する治療法は施設によって異なるのが現状であり,新たな治療法も臨床応用されている.また最近,肝癌に対する鏡視下手術も導入されている.教室では肝予備能の許容範囲内で積極的に肝切除を行ってきた.
本稿では以上の点をふまえた上で,教室の肝癌治療の基本方針について述べる.
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