Japanese
English
特集 肛門疾患診療の実際とコツ
直腸肛門周囲膿瘍の治療
The treatment of perirectal and periproctal abscess
山本 克弥
1
,
田澤 賢次
2
,
山崎 一麿
3
,
竹森 繁
3
,
新井 英樹
3
Katsuya YAMAMOTO
1
1不二越病院
2富山医科薬科大学医学部看護科
3富山医科薬科大学医学部第2外科
キーワード:
直腸肛門周囲膿瘍
,
切開排膿術
,
crypt-glandular infection theory
Keyword:
直腸肛門周囲膿瘍
,
切開排膿術
,
crypt-glandular infection theory
pp.991-995
発行日 2000年8月20日
Published Date 2000/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904174
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大部分の直腸肛門周囲膿瘍は肛門小窩からの細菌の侵入によって肛門腺感染を起こし,膿瘍を生じたものである(crypt-glandular infection theory).その治療の原則は切開,排膿であり,穿刺吸引後に抗生剤の投与で軽快することはほとんどなく,波動を認める症例では時期を逸することなく切開が必要である.低位筋間膿瘍の切開は比較的単純であるが,坐骨直腸窩膿瘍はCourtney�sspaceを介して拡がっているので切開は大きめにしてドレーンを挿入することが重要である.また,将来痔瘻の治療を行うことを考え,肛門の変形や機能障害を残すことのないように注意すべきである.
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