Japanese
English
特集 肛門疾患診断・治療の実際
直腸肛門周囲膿瘍の診断・治療
Diagnosis and treatment for anorectal abscess
日高 久光
1
Hidaka Hisamitsu
1
1日高大腸肛門クリニック
キーワード:
直腸肛門周囲膿瘍
,
痔瘻
Keyword:
直腸肛門周囲膿瘍
,
痔瘻
pp.985-990
発行日 2004年8月20日
Published Date 2004/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100699
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要旨:直腸肛門周囲膿瘍の大部分は肛門腺の感染によるものである.臨床経過は急速かつ進行性のことが多く,即座の診断,治療が求められる.診断は問診と直腸肛門指診が基本であるが,広範囲かつ深部の膿瘍では超音波検査やMRI,CTによる画像診断を併用すると詳細な診断が可能である.治療は時機を逸せずに適切で十分な切開排膿を行うことであるが,切開の際不用意に括約筋を損傷したり,かえって膿瘍を広げることのないように注意が必要である.膿瘍期における一期的根治術についてはその時の状況によるが切開のみで長期におさまる例も多く,とくに深部膿瘍に対する一期的根治術は肛門機能保全の意味からも避けるべきである.
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