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特集 輸液:その組成・アクセス・管理
輸液に必要な体液組成の理解
Basic physiology for fluid and electrolyte management
福島 亮治
1
,
齋藤 英昭
2
Ryoji FUKUSHIMA
1
1帝京大学医学部第2外科
2東京大学医学部附属病院手術部
キーワード:
細胞内液
,
細胞外液
,
体液移動
,
third space
Keyword:
細胞内液
,
細胞外液
,
体液移動
,
third space
pp.529-534
発行日 2000年5月20日
Published Date 2000/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904091
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ヒトの体の約60%が水分であり,その約2/3は細胞内(細胞内液)に,1/3は細胞外(細胞外液)に存在する.細胞外液の25%は血漿として血管内に存在し,残り75%が主として間質液として血管外に存在する.これら各水分区画に含まれる溶質組成は異なり,細胞外液にはNaが,細胞内液にはKが多く含まれている.また血漿に含まれる蛋白は,膠質浸透圧を形成し,血管内外の水分移動に重要な役割を果たしている.臨床的には,細胞内液の状況を直接知ることは難しく,細胞外液,特に血漿の情報をもとに輸液管理が行われている.したがって,各種病態における水分区画間の水分の移動やその調節機序を十分理解することが重要である.
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