特集 薬物療法マニュアル
Ⅳ.術後愁訴と合併症の薬物療法
7.消化器系
腹水
緑川 泰
1
,
幕内 雅敏
1
Yutaka MIDORIKAWA
1
1東京大学医学部肝胆膵外科
pp.302-303
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903864
- 有料閲覧
- 文献概要
基本的な事項
腹水は腹腔内に生理的限界を越えて液体が貯留した浮腫の特殊型であり,原因は多岐にわたる.腹水の性状,比重,蛋白濃度,Rivelta反応から漏出液と滲出液に大別される.治療は原疾患の治療に加えて,対症療法として安静臥床,経口摂取の制限,利尿剤,血漿蛋白製剤,新鮮凍結血漿の投与を原則とする.これらの保存的治療に反応しない難治性腹水に対しては腹腔穿刺,腹水の濃縮還元,腹膜頸静脈シャント(Le Veen shunt)などの治療を行う.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.