連載 アセスメント能力プラス1・5
腹水
ドロシー・モトヤマ
,
山下 香枝子
1
1慶應義塾看護短期大学
pp.366
発行日 2001年5月25日
Published Date 2001/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902499
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腹水は腹腔内に体液が貯留した状態をさし,その原因はさまざまです.しかし,腹水のある患者の約73%は肝硬変が原因で起きています.これらの患者は,腹水のない患者に比べて予後が悪い傾向があり,生存期間(通常10年の代償期後)は約2年です.この2年間生存グループをみると,生存率ははじめの6か月間は50%に減少します.
腹水に伴う副作用や合併症は生存率に大きく関与します.副作用には食道静脈瘤出血,肝腎症候群,細菌性腹膜症,胃食道反射障害,無気肺性肺炎などや続発症が,合併症には体液および電解質の不均衡,脳症,腎不全などが含まれます.
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