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特集 切除標本取扱いガイドライン—癌取扱い規約に基づいた正しい取扱い法と肉眼所見の記載法
食道癌切除標本の取扱い(1)
Clinicopathological examination for resected specimen of the esophageal cancer
中野 静雄
1
,
草野 力
1
,
夏越 祥次
1
,
馬場 政道
1
,
愛甲 孝
1
Shizuo NAKANO
1
1鹿児島大学医学部第1外科
キーワード:
食道癌
,
切除標本
Keyword:
食道癌
,
切除標本
pp.595-598
発行日 1999年5月20日
Published Date 1999/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903604
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はじめに
正確な組織診断が得られるためには適切な切除材料の取扱いが基本であり,術前の臨床所見との対比が可能となるような標本の取扱いに心がけるべきである.また,術前に予想展開図と予想リンパ節転移mappingを作成し術前の臨床所見と問題点を明確化しておくことは,切除材料との対比のために必須である.予想展開図は占居部位,範囲,深達度,周囲臓器との関係について記載し,予想リンパ節転移mappingはCT,EUS,体外超音波検査を総合し,リンパ節番号のみならず,詳細な解剖学的局在についても記載しておく.
基本的記載は食道癌取扱い規約1)に沿って行い,個人差をなくし統一された記載が望ましい(表).われわれが行っている術中術後の切除材料の取扱い方,写真による記録,スケッチによる記録,切除標本からのリンパ節の摘出,切り出し,病理検索への提出までの流れについて順を追って紹介する.
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