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特集 乳癌の手術:最適化への論点
A.乳腺切除範囲のpros and cons
3.乳腺部分切除術:扇状と円状の差異
Should we perform a quadrantectomy or a wide excison for patients with breast cancer?
山下 純一
1
,
阿部 道雄
1
,
小川 道雄
1
Jun-ichi YAMASHITA
1
1熊本大学医学部第2外科
キーワード:
乳房扇状部分切除術
,
乳房円状部分切除術
,
残存乳房内再発
Keyword:
乳房扇状部分切除術
,
乳房円状部分切除術
,
残存乳房内再発
pp.29-32
発行日 1999年1月20日
Published Date 1999/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903489
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本邦でも,早期乳癌に対する標準的治療のひとつとして,乳房温存療法が広く行われるようになった.乳房温存手術には,扇状切除術,円状切除術,腫瘤摘出術の3通りがある.主病巣周囲の乳腺切除に関しては,扇角60°の扇状切除は,free margin 2cmの円状切除とほぼ同等である.しかし,扇状切除術が乳頭を頂点とした乳頭側乳腺を切除するのに対し,円状切除では同部を切除しない.円状切除は扇状切除に比し,美容的にはより高い満足度が期待できるが,その反面,幾分か癌巣を遺残させる可能性が高い.「美容的により美しい乳房」か,それとも「乳房内再発の可能性がより低い乳房」か.相反する2つの側面が,医師,患者の双方を悩ませている.
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