特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧
ⅩⅠ.乳癌
乳癌に対する乳房扇状部分切除術
石田 孝宣
1
,
大貫 幸二
1
,
森谷 卓也
2
,
石橋 忠司
3
,
大内 憲明
1
Takanori ISHIDA
1
1東北大学医学部腫瘍外科
2東北大学医学部病理部
3東北大学医学部放射線診断科
pp.348-354
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904681
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はじめに
乳房温存療法は日本でも乳癌の治療法の1つとして広く定着してきており,治療成績と同時に適応や術式,温存乳房内再発などの諸問題が各施設で次第に明らかとなってきた.当科においても乳房温存療法を開始してから10年が経過した.当初より解剖学的な乳管腺葉系を基盤とする切除が必要との考えからquadrantectomyを基本としているが,術前のマンモグラフィ,超音波に加えて最近では3—DMRIや3—DCTといった画像診断を用いてオーダーメードの切除範囲決定を目指している.
本稿では,術前に乳管内進展が疑われた乳房温存症例を画像を中心に供覧し,当科における乳房温存療法の実際を示す.
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